亡くなった人の財産や契約は、遺族が整理する必要がある!

携帯電話、もっていますか? 住んでいる家は賃貸ですか? 自動車はローンで購入していますか?

世の中にはたくさんの「財産」や「契約」があります。

死亡事故が起こると、その人がもっていた「財産」や「契約」が「所有者(責任者)不在」の状態になってしまいます。

故人がもっていた財産なら遺族にとって遺産相続の対象になりますし、各種契約に関しては名義の変更や解約手続きをしなくてはなりません。

とくに、遺産関係は「遺産相続をしたあと、名義を故人から相続した人に変えないと自由に利用できない」ので注意が必要です。

というわけで、機会を見てひとつずつしていかなくてはならない手続きを紹介していきます。

遺産関係の必要手続き

銀行口座の名義変更

遺産のなかで、名義変更の必要性が最も高く、わかりやすいのが預貯金、つまり銀行口座に預けてある故人のお金の扱いです。

口座にいくらお金があろうとも、基本的にそのお金を引き出したり使ったりできるのは「名義人本人」だけですよね。

故人の奥さんだから、きょうだいだから、親だからといって、名義が故人のままになっている口座は利用できません。

死亡届が出され、それを金融機関が知った時点で故人の口座は凍結(遺産相続して名義人がかわるまで使えなくなる)されるので、名義変更は必須です。

手続きは預貯金のある金融機関で行います。

必要書類は銀行や遺産相続の内容によって違いがあるものの、

  • 名義変更用の提出書類
  • 故人と相続人全員の戸籍謄本
  • 印鑑証明書
  • 遺言書(遺産分割協議書)
  • 通帳やキャッシュカード

などが必要です。

ちなみに、預貯金以外でも名義変更や解約手続きには似たような書類(戸籍謄本や印鑑証明、申込書など)が必要になります。

細かいところは、その都度確認していくと良いでしょう。

金融機関の名義変更は、書類のチェックがとても厳しい(偽造や偽証などを防ぐため)ので、1週間ほど時間がかかります。

不動産の名義変更

家や土地、マンションなどの不動産は、法務局の登記簿に所有者情報などが登録されています。

ですので、不動産を相続したらお近くの法務局に行って手続きを行いましょう。

じつは不動産に関しては「いついつまでに手続きしなくてはならない」という決まりがないのですが、名義を変更していないと売却や利用に制限がかかりますし、相続人の死後またべつの誰かに相続させるときにとても面倒なことになってしまいます。

不動産はもっているだけで「固定資産税」という税金もかかりますから、気がついたとき早めに手続きすると良いでしょう。

有価証券(株式など)の名義変更

有価証券、ようするに株式なども相続の対象です。

持ち主は故人になっているはずなので、こちらも名義変更を行います。

株券を発行している会社に問い合わせをするか、故人が利用していた証券会社などに問い合わせをして、必要書類(申請書や株券、戸籍謄本など)を揃えて手続きします。

自動車の名義変更

自動車は立派な財産です。相続のあと売るにしろ利用するにしろ、陸運局に行って名義の変更を行いましょう。

戸籍謄本や印鑑証明、車検証などが必要です。

固定電話がある場合の名義変更

忘れがちですが、ご自宅で固定電話を使っている場合、名義変更か解約が必要です。

固定電話の利用は、「電話加入権」という権利をお金を払って契約している状態になりますので、NTTに連絡して手続きしましょう。

クレジットカードの解約手続き

不動産や自動車なども関係してくるのですが、故人名義のクレジットカードは必ず利用状況を調べましょう。

まだ引き落としがされていない買いものの支払いやキャッシング、ローンなどが残っていると遺族はそれを支払わなくてはなりません。

遺産相続では、相続放棄をしない限りお金になるもの以外に負債(借金やローン)も引き継ぎます。

「借金があるなんて知らなかった!」とならないよう、確実に手続きを行いましょう。

ちなみに、クレジットカードは個人の信用情報をもとに発行されるものなので、名義変更はできません。解約手続きをすることになります。

生活関係の必要手続き

水道、電気、ガスなど公共料金の名義変更

いわゆるライフラインの名義変更は、できるだけ早くしたほうが良いです

水道や電気、ガス、家賃などの引き落とし口座が故人のものだった場合、口座が凍結されているのでお金を引き落とすことができないからです。

公共料金を滞納しないためにも、水道局や電気会社に連絡して名義引き落とし先の口座を変更しておきましょう。

身分証明書の返却

運転免許証やパスポートなど、日常生活のなかで利用できる身分証明書がありますよね。

運転免許証はお近くの警察署へ、パスポートは最寄りのパスポートセンターに行って返還します。

利用できないように処理をしたものは手元に戻してもらえるので、形見として取っておくこともできます。

その他、学生証や社員証などは発行してくれたところに返します。

その他故人が契約しているもの

故人が使っていた携帯電話やインターネットのプロバイダー、介護サービスなど、とにかく故人の名前で契約しているサービスは、必要に応じて名義の変更や解約をしましょう。

「見覚えのない請求が来る」といったトラブルを防げます。