遺産分割は、どれだけ準備していてももめる可能性が高い!

「損害賠償請求も大変だし、きっとほかの相続人だってこちらの事情を考えてくれるよね」

とは限らないのが、遺産分割協議の恐ろしいところです。

遺産分割協議は、どれだけしっかりと準備をしていてももめるときは思いっきりもめてしまいます。

近年では税金や相続について個人的に勉強している人も多いですし、裁判や弁護士の利用も少しずつ身近になってきているので、「話しあいがこじれにこじれた結果、泥沼の裁判へ」なんて可能性も少なくないのです。

ですが、死亡事故の被害者遺族としては、家族や親族と遺産分割でもめている暇なんてありません。

加害者に対する損害賠償請求でも裁判になり、親族との遺産分割協議でも裁判になる、なんてことになると、気持ちも生活も落ち着かないのです。

そこで、できるだけもめないよう、もめても短期間でトラブルをおさめられるように、遺産分割でもめたときの対処法をお伝えいたします。

どうして話しあいはこじれてしまうのか

遺産分割協議は、一旦もめるととことんまでもめてしまうことが多いです。

多くの場合、話しあいがこじれてしまうのは、相続人のだれかが「遺産分割の内容に不満を感じている」からです。

相続の難しいところは、「相続となると金額が大きいので、金額的な意味での不満を感じている」パターンと、「ほかの相続人との仲の悪さや、相続財産を被害者からの愛情、気持ちととらえた感情的な意味での不満を感じている」パターンがあることです。

金額的に不満があるパターン

金額的に遺産分割の内容に不満がある、というのは、お金にがめついかどうかということだけではなく、単純に遺産相続についての正しい知識がなかったり、「これくらいは遺産があるだろう」というその人の考えとの差に納得できかったりすることから生まれます。

そのため、きちんと遺産の内容を公開して、説明をすれば解決することも多いです。

感情的に不満があるパターン

一方で、感情的な面でこじれてしまった場合は大変です。

「あんな奴に遺産を相続させてなるものか!」

「私の取りぶんが少ないのは、ほかの人が使い込んだからじゃないの!?」

「相続額が少ないなんて、故人に深く思われていなかったんだ・・・」

といった怒りや嫉妬、悲しみなどが原動力なので、「金額の問題ではない! 納得するまで裁判でもなんでもやってやる!」という人が出てしまいやすいからです。

もちろん、両方が混在しているケースもあります。

遺産分割協議でもめてしまったときの対処法

遺産分割でもめてしまった場合、どうすれば良いのでしょうか?

対応を考えてみると、

  • 徹底的に争う
  • なんとか説得する
  • 相手に譲ることで話を丸くおさめる
  • 専門家に頼んで、トラブルの仲裁や解決に協力してもらう

といったふうになります。

このなかで一番避けたいのは「徹底的に争う」ことです。

とくに、感情的に不満があるパターンだと一旦判決が出ても控訴上告と裁判が続くリスクがあるからです。

つぎに避けたいのは、「なんとか説得する」ですね。

感情的になっている、不満をもっている相手を説得するためには、相手が逆らいがたいくらいの説得力や交渉能力、権威などが必要になります。

そんなものをもっている一般人なんてほとんどいません。

たいてい、相手をさかなでして火に油を注いでしまうことも。

現実的におさめたい場合、ある程度遺産分割の内容を相手に譲ってしまうのがおすすめです。

譲るといっても、民法で決まっている法定相続分だけは守り、そのほかの部分で相手の要求を飲む、というやり方です。

持ち家以外の財産を相手に渡す代わりに、損害賠償金はこちらがもらう、といった交渉も可能ですよね。

そして一番良いのは、専門家に頼むことです。つまり弁護士ですね。

こじれにこじれたときは弁護士に依頼しよう

当事者同士の話しあいがもめやすいのは、損害賠償請求も遺産分割協議も同じです。

弁護士という冷静な立場の第三者を入れることで、お互いの頭と気持ちを一旦落ち着かせることができます。

そして、知識面や考えの違いからもめている場合(金額的に不満があるパターン)、弁護士のように社会的な権威があり知識のある第三者から説明をしてもらうことで、トラブルがおさまる可能性も高いのです。

感情的に不満があるパターンでも、当事者同士が争うよりはずっと冷静に交渉をすすめられます。「こういう遺産分割ではいかがですか?」と落としどころを提案してもらうことも可能です。

たとえ裁判になっても、自分で争わなくて良いのであなた自身の負担はぐっと軽くなります。

遺産分割協議のまえに弁護士を入れておけば、トラブルを未然に防ぐことも可能です。

知っている人ともめるのは、知らない人である事故の加害者ともめるより精神的につらいものです。

大変なときに無理をする必要はありません。トラブル解決のために弁護士がいるのですから、もめそうなとき、もめたとき、もめたくないときはぜひ弁護士を頼ってください。

面倒な書類の準備と話しあい、そしてトラブルの解決は専門家にお願いしましょう。