死亡事故のあと、必要になる「相続」の流れを抑えよう!

「死亡事故のあと、損害賠償請求以外にも相続をする必要がある」

のですが、あなたは相続の手続きや流れを知っていますか?

人が亡くなると、その人がもっていた財産資産は相続されることになります。

事故のあと、遺族はとにかく目の回るような忙しさのなかで生活をしなければなりません。

死亡届の提出から各種契約の変更に解約、故人の勤めていた会社にも連絡しなければなりませんし、訃報を出して葬儀をあげて、加害者側(多くの場合、保険会社の人)と損害賠償請求の交渉をして・・・とやることは山積みです。

そんななかで、できれば優先的に片付けたいのが相続なのです。

相続する財産の金額によっては相続税という税金を納める必要がありますし、相続を完了するまでのタイムリミットも存在します。

「あ、忘れてた!」で済ますことができないので、今回は相続を完了するまでの全体的な流れを抑えていきましょう。

6つのステップで相続の流れを確認しよう!

死亡事故の発生と死亡届の提出

「相続がいつ発生するのか」というと、「故人が亡くなったそのときから」です。

なので、死亡事故のあと最初に行うべき相続の手続きは、「死亡届の提出」となります。

どうやって死亡届を提出するのかなどはべつの記事で説明しているのでそちらを見ていただくとして、とにかく死亡届を提出しないとこのあとのステップにも進めない、ということだけ覚えておきましょう。

「相続のためになにかする」のはステップ2からです。

遺書を探す

相続において、「遺書」ほど重要な書類はありません。

遺書があれば遺産をだれがどうやってわけるかといった話しあいも楽に終えられますし、相続トラブルも起きづらくなるからです。

だからこそ、どこかに遺書がないか探しましょう。

ただ、死亡事故は突然起きるものだけに、残念ながら遺書がないことのほうが多いです。

法定相続人を全員見つけて連絡する

相続を進めるためには、「法的に見て故人のもっていたものを受け取る権利をもつ人たち」を全員探す必要があります。

権利をもっているのに相続があることを知らされず、ほかの人が遺産を独占してしまった・・・なんてことにならないようにするためです。

もし、あとからほかに相続人が見つかったら、遺産分割協議もやり直すことになってしまいます。

相続の権利をもつ人、「法定相続人」は民法で決まっています。

故人の配偶者、奥さんや旦那さんを頂点として、子供や両親、きょうだいといった家族が対象です。

ごくまれに故人に隠し子がいたり、以前結婚していたときの子供がいたりすることもあるので、「家族も親戚もみんなそろっているからいいや」と思わず、故人の戸籍を取り寄せてきちんと調べましょう。

故人がもっていた財産を調べあげる

遺産相続の対象になる財産とは、簡単にいうと「値段がつくもの」です。

現金から美術品、不動産に権利まで含むので、故人がもっていた財産資産を一度すべて調べあげ、目録を作って総額を把握できるようにします。

遺産分割協議をして、だれがなにをどれだけ相続するか決める

死亡事故のあとの相続で、一番大変なのは遺産分割協議です。

遺産分割協議とは、つまり「だれがどの財産をいくらもらうのか」を決める話しあいです。

金額に納得がいかない、これが欲しい、あれは必要ない、あいつが気に入らない、と大きなことからほんの小さなことまでトラブルの種になるうえに、一度トラブルになると解決までかなりの時間がかかってしまいます。

事故のショックで精神的に打ちのめされているのに、さらにトラブルになるとことばにできないくらい大変です。事前準備をして慎重に交渉していきましょう。

相続税を計算して、申告と納税をする

遺産分割協議をして財産を相続人それぞれでわけあったら、相続税の計算と申告をします。

金額によっては申告が必要ないこともありますが、2015年の元旦から法律がかわっていて、いままでより多くの人に相続税がかかるようになりました。

申告忘れや申告漏れはいわゆる脱税になってしまいますので、相続税の申告と納税はしっかり行わなくてはなりません。

死亡事故→相続の完了まで10ヶ月しか時間がない!

死亡事故のあと、遺族がやるべきことはたくさんあります。

損害賠償請求だけで頭も手もいっぱいという人もいるでしょう。

示談交渉や裁判を弁護士に任せたほうが良いのは、より適切な金額を請求するためという意味もありますが、相続など「事故のあとに必要な、損害賠償請求以外のこと」に遺族が取り組みやすくするためでもあるのです。

相続では、「事故から10ヶ月以内に申告と納税」をしないと、延滞税など余計な税金がかかってしまいます。

損害賠償請求を示談で進めても決着まで軽く半年くらいはかかりますし、裁判をしたら判決が出るまで1年以上かかります。10ヶ月なんてあっというまです。

損害賠償請求と相続を同時に進めることになるので、損をしたり不満のある結果にならないよう、ひとつひとつの手続きをていねいに進めていきましょう。