事故のあと、弁護士にはいつ相談に行くべきなの?

「死亡事故が起きたとき、遺族はどのタイミングで弁護士に相談するべきなのか」って、判断するのが難しいですよね。

弁護士の存在はあなたもよく知っていることでしょう。

このサイトでも、死亡事故が起きたら弁護士を! ということはいくつもの記事で話題にしています。

ただ、死亡事故という大きな大きなトラブルが起きたとき、すぐに頭を切り替えて「弁護士に相談しなければ!」と思う方は多くはありません。

実際、離婚の問題であっても交通事故の示談交渉であっても、弁護士のところにやってくるのは「相手と交渉をして、もめごとになってから」が多いのです。

しかし、交渉が難航してから弁護士に相談するのは、あなたにとってかなり不利な選択です。

というわけで今回は、事故のあとはいつ弁護士に相談に行くのが良いのか、それはどうしてなのか、という話をお伝えします。

事故のあとはすぐに弁護士に連絡をしたほうが良い

いきなり結論からいきましょう。

「弁護士にはいつ相談するのが一番良いの?」という質問の答えは、「事故の連絡を受けたそのとき」となります。

ようするに、事故の直後からすぐさま弁護士に依頼をするのが、今後のことを考えると一番良い選択肢ということです。

ちょっと考えてみていただきたいのですが、「怒っている相手を説得する」のと「怒っていない相手を説得する」のではどちらが難しいと思いますか?

当然、怒っている相手を説得するほうが難しいですよね。

感情的になっている相手をなだめて、すでに一度こちらのことを良く思っていない相手を説得する、というのはとても大変です。

死亡事故のあとにあなたが加害者や保険会社と行う示談、調停、裁判は結局のところ話しあい。

遺族の感情面を考えると、「話しあい」をするというより「相手を糾弾する」「断罪する」といった感覚になってしまいやすいのですが、実際にはお互いにある程度条件や情報を出しあいながら落としどころを見つけていかければなりません。

話しあいをうまく進めていくためには、交渉相手がこちらをなめてかかったり、怒っていたりしていないほうが都合が良いのです。

多くの方が「相手との交渉がこじれてから弁護士に相談する」のが良くないというのは、こうした理由です。

友人の相談を受けるときでも同じですよね。

すでに大げんかをしたあと、友人の一方から「私のかわりに相手をいいくるめてやって!」と頼まれるより、そもそも大げんかにならないよう、やんわりとお互いの主張を聞いて調整するほうが楽なのです。

「事故直後」は難しい!「保険会社と最初にやりとりするまで」がポイント

ただ、そうはいっても警察や病院から事故の連絡を受けてすぐ弁護士事務所に電話する、なんて余裕がある人はほとんどいません。

言うは易し行うは難しとは良くいったもので、「事故のあとはすぐに弁護士に連絡しましょう!」といっても、遺族としてはそれどころではないのです。

故人のために葬儀の手配をしたり、各種契約の手続きをしたり、相続について考えたり、葬儀だけでも大変なのに初七日や四十九日の法要まであって、しかもそのあいだに相手側の保険会社から連絡が来ることもあります。

だれもが「交通事故の解決に強い弁護士の選び方」で紹介したように、腰を落ち着けて時間をかけて弁護士を探している余裕があるとは限りません。

そこで、ベストではないものの現実的に考えるとベターなタイミングを紹介します。

それは、「あなたが、加害者や加害者の保険会社と最初の交渉をするまでのあいだ」です。

示談交渉は、話しあいです。

話しあいを進めるにあたって一番大切なのは、客観的な事故の証拠、被害の証明になります。

相手側はすでに示談交渉に関するマニュアルを読み込み、自分たちなりの賠償額を計算し、どんなふうに示談を進めれば1円でも自分たちが支払う賠償金が安くできるかを考えて準備万端でやってきます。

そんな相手と準備が整っていない状態でやりあっても、無抵抗にやられてしまうだけ。

あなたの準備が整うまで、相手から急かされたとしても交渉のテーブルにつく必要はありません。

証拠の確保や示談の方向性、取りたい金額などを弁護士と相談して、しっかり準備を整えてから交渉をはじめましょう。

四十九日までの空いた時間を使って弁護士と面会する、四十九日が終わったあと、2週間から1ヶ月ほど時間をとって弁護士探しを行う、というのがおすすめです。 

まえもって信頼できる弁護士を探しておくのが一番!

じつは、弁護士に相談するタイミングを考えなくて良い方法が一つあります。

「普段から、なにかがあったとき相談できる弁護士をリストアップしておく」というやり方です。

まえもってある程度弁護士を絞り込んでおけば、調べ物をする時間をぐっと短縮できます。

知り合いに紹介をしてもらったり、忙しい時期は家族や親戚に頼んであなたのかわりに弁護士を探してもらったり、という手もあります。

相手との交渉を有利に進めるためには、資格試験の勉強と同じで事前の準備時間が必要です。

できるだけはやめに弁護士に相談して、交渉をうまく進めましょう。